ブダペストのライブハウス・ジャズクラブ10選|料金・予約・選び方

最終更新: 2026-10-27·3 分で読めます
この記事の目次
  1. ジャズを聴くなら
  2. 1. ブダペスト・ジャズクラブ(BJC):街のジャズの拠点
  3. 2. オーパス・ジャズクラブ:現代のジャズと料理
  4. 3. イェーダーマン・カフェ:地元に愛されるボヘミアンなジャズカフェ
  5. ロック、インディー、オルタナティブを聴くなら
  6. 4. A38:ドナウ川に浮かぶ巨大なライブ船
  7. 5. シンプラ・ケルト:ライブも楽しめる廃墟バーの元祖
  8. 6. ロボット:地下のロッククラブ
  9. 7. デューレル・ケルト:庭とフェスの雰囲気
  10. 8. アクヴァーリウム・クルブ:エルジェーベト広場の地下にあるライブ会場
  11. 音楽が主役のユニークなバーとレストラン
  12. 9. インスタント・フォガシュ:廃墟パブの迷宮
  13. 10. フォーシーズンズ・グレシャム宮殿のMÚZSA:華やかさとカクテルと上品な音楽
  14. ライブを楽しむための現地のコツ
  15. 会場の一覧

ブダペストの生演奏は、無料で聴けるものがたくさんあります。ブダペスト・ジャズクラブは月〜土曜、毎晩のライブの後に無料のジャムセッションを開き、シンプラ・ケルトは専用のコンサートルームで週3回以上の無料コンサートを行っています。

それ以外にも、オーパス・ジャズクラブのファツィオリのピアノで聴くアヴァンギャルドなジャズ、イェーダーマン・カフェの安い週末ライブ、ロボットの地下で鳴るロックとメタル、ペテーフィ橋の下に浮かぶ船A38の海外ツアー公演まで幅広く、ブダペストではほぼ毎晩どこかでバンドが演奏しています。

音楽が目的なら、ジャズクラブか音楽専門の会場を選んでください。静かで落ち着いた夜にしたいなら、週末にひどく混むインスタント・フォガシュは避けたほうが無難です。オーパスと小さなイェーダーマンは予約しておくと確実です。会場ごとにスタイルが日替わりなので、行く前に必ずプログラムを確認してください。

※料金はフォリント表示で、支払いもフォリントです。円換算は1フォリント=約0.49円(2026年11月6日のECB参考レートで換算)です。為替は変動するので、円の金額は目安としてご覧ください。

ジャズを聴くなら

ブダペストのジャズは、街でいちばん雰囲気のある場所に潜んでいることが多いです。歴史を感じる地下の空間や、音楽が大切にされている専門のクラブです。まずはこの3軒から始めてみてください。

1. ブダペスト・ジャズクラブ(BJC):街のジャズの拠点

地元のジャズ好きに聞けば、たいていブダペスト・ジャズクラブ(Budapest Jazz Club、BJC)を挙げます。街のジャズシーンの中心的な存在で、ブダペストのジャズを本格的に味わいたいなら外せません。店内は上品でくつろげる雰囲気で、歴史を感じさせる部分と現代的な部分が同居しています。「ハンガリーのジャズ界の拠点」と呼ばれることも多い店です。昼は昔ながらのコーヒーハウスとしておいしいコーヒーとサンドイッチを出し、夜はハイテクなホールとフュージョン・ビストロに変わります。昼と夜の二つの顔に無料のジャムセッションも加わり、ただライブを聴かせるだけでなく、若い才能が育ち、愛好家が集まる場所になっています。

雰囲気: 収容人数約350人の親密な空間です。客層は、耳の肥えた熱心なジャズファンから、初めてシーンに触れる旅行者まで幅広いです。年齢制限があるという情報はなく、気軽に入れる店です。

音楽: ハンガリーと海外のジャズミュージシャンが出演するので、バラエティが豊かです。伝統的なスウィングから現代的なフュージョンまで聴けます。ライブは日曜以外毎日で、たいてい20:00ごろに始まります。月〜土曜の22:00以降は、入場無料のジャムセッションが開かれることが多く、これがこの店の大きな楽しみです。

飲食: フュージョン・ビストロがあるので、ディナーとお酒を合わせて一晩を過ごせます。

ひとことアドバイス: 名門で「世界的なジャズの巨人」も出演するため、有名なアーティストの日は満員になります。チケットは早めに買っておきましょう。ジャンルの幅が広いので、その夜のスタイルが好みに合うか、事前にプログラムを確認しておくと安心です。無料のジャムセッションを座って聴きたいなら、21:30までに着いて席を確保してください。

料金: チケット代は出演者によって異なり、ジャムセッションの無料からヘッドライナーの約6,000フォリント(約2,900円)までです。飲食はクラブとして中程度の価格です。

場所と連絡先: Hollán Ernő utca 7, Budapest(ホラーン・エルネー通り)。プログラムと予約はブダペスト・ジャズクラブの公式サイトへ。

2. オーパス・ジャズクラブ:現代のジャズと料理

現代的で洗練されたジャズを聴くなら、オーパス・ジャズクラブ(Opus Jazz Club)です。ブダペスト・ミュージック・センター(BMC)の中にあり、ジャズ専用のコンサートホールのようなシックでモダンな空間に、すばらしい料理が加わります。BMCとのつながりもあって、ジャズを本格的な芸術として扱い、上質な食事と組み合わせる場所です。紫煙の立ちこめる昔ながらのジャズバーとは違い、少しおしゃれをして出かけたくなる店です。

雰囲気: モダンなインダストリアル・デザインの、華やかなクラブ兼レストランです。おしゃれですが、堅苦しくはありません。

音楽: ヨーロッパとハンガリーのジャズシーンが中心で、アヴァンギャルドや実験的なジャズにも積極的です。ライブは火〜土曜です。いちばんの見どころは世界最高峰のひとつとされるファツィオリのピアノで、ソロリサイタルのための「ファツィオリ・ナイト」もあります。BMCの会場らしく、音響は一流です。

飲食: 音楽と並ぶオーパスの自慢です。「ハンガリー初のファイン・バーガー・レストラン」をうたっていて、バーガーのほかにインターナショナル料理、コンサート向けの軽食、ハンガリーワインの充実した品ぞろえがあります。

ひとことアドバイス: 人気店なので予約してください。料理には得意不得意があるので、確実に満足したいなら看板のバーガーかハンガリー料理を選ぶのが無難です。

料金: 音楽、空間、料理の質を考えると、価格は中くらいからやや高めです。コンサートのチケットはたいてい3,500〜8,000フォリント(約1,700〜3,900円)で、食事代は別です。19:30にディナー、21:00にライブという流れが一般的です。

場所と連絡先: Mátyás utca 8, Budapest(マーチャーシュ通り)。スケジュールと予約はオーパス・ジャズクラブの公式サイトへ。

3. イェーダーマン・カフェ:地元に愛されるボヘミアンなジャズカフェ

気取らず温かい雰囲気の、地元のジャズの店を探しているなら、イェーダーマン・カフェ(Jedermann Café)です。ボヘミアンな魅力があってすぐにくつろげる店で、のんびりした昔ながらのカフェ・レストランの雰囲気です。ゲーテ・インスティトゥートのカフェから発展した歴史を持ち、いまのオランダ人オーナー自身もジャズミュージシャンです。お店というより、文化好きが集まる居間のような場所です。

雰囲気: 居心地のよい、近所で愛される店です。昼は近くの大学の学生が多いのんびりしたカフェで、夜は親密な音楽の場に変わります。演奏者用の小さなステージがあり、天気のよい日には小さな庭やテラスも使えます。

音楽: ジャズ、ワールドミュージック、フォークが中心です。ライブはいまは金・土曜の夜のみで、夏はコンサート自体を休むので、夏ではなく秋から春に訪れたい店です。

飲食: 朝食メニューからグリルした肉、サラダ、ケーキまで、内容の変わる多彩なメニューがあり、セルビア料理もあります。

ひとことアドバイス: 店は小さめです。人気のアーティスト(たとえばジェマーント・バーリント・トリオ)が出演するときは、1週間前に予約が必要なこともあります。

料金: 予算を抑えたい音楽好きにうれしいのが、この安さです。ライブは約800フォリント(約390円)のことが多く、ランチは約1,000フォリント(約490円)です。ビールも手頃です。

場所と連絡先: Ráday utca 58, Budapest(ラーダイ通り)。情報と予約(ライブには必須)はイェーダーマン・カフェの公式サイトへ。

ロック、インディー、オルタナティブを聴くなら

ここからは雰囲気ががらりと変わります。ブダペストには、荒々しくエネルギッシュな音楽の顔もあります。ドナウ川に浮かぶ伝説の船から、オルタナティブな音が鳴り響く廃墟バーまで、大音量の音楽を全身で楽しめる場所を紹介します。

4. A38:ドナウ川に浮かぶ巨大なライブ船

A38は単なるライブ会場ではなく、ブダペストを象徴する存在です。元はウクライナの石材運搬船で、ロンリープラネットにかつて「世界一のバー」と呼ばれた場所に生まれ変わりました。作業船から世界的に知られる文化の拠点への生まれ変わりは、古いものに新しい命を吹き込むブダペストらしい発想です。廃墟バーの考え方を、より大きく本格的な形にした場所といえます。

雰囲気: ほかにはない、いい意味で風変わりな場所です。空間はひとつではなく、メインのコンサートホール、眺めを楽しみながら飲める屋上テラス、屋内レストラン、バー兼ナイトクラブのエリアがある複数階の空間です。インダストリアルな要素を取り入れたモダンなデザインです。コンサートは立ち見で約600人を収容します。多くの地元の人にとって、A38は長く自由と音楽、夜の冒険、そして青春の象徴でした。

音楽: 音楽の幅は驚くほど広く、ジャズ、パンク、ワールドミュージック、エレクトロニック、現代クラシック、ロック、ポップ、オルタナティブ、エレクトロ、プログレッシブまで何でもあります。海外のツアーアーティストと地元の人気バンドがうまく組み合わされ、どれも質の高い音響で楽しめます。

飲食: しっかり食べたいなら手頃な価格の屋内レストランがあり、屋上テラスはドナウ川のすばらしい眺めとともに軽食とお酒を楽しむのにぴったりです。上質なワインや本格的なカクテルもそろっています。

ひとことアドバイス: 人気があり大物も出演するので、注目の公演のチケットは早く売り切れます。早めに押さえておきましょう。船の上で聴く音楽は格別ですが、満員の夏のライブでは屋内のメインホールがかなり暑くなります。若い音楽ファンを連れて行くなら、イベントごとに年齢制限が違うことがあるので確認しておくと安心です。A38は定番の人気アーティストだけでなく、これから売れそうなアーティストも呼んでいます。ここで4,000フォリント(約1,900円)で見たバンドを、翌年のシゲト・フェスティバルではその5倍の料金で見ることになるかもしれません。

料金: チケット代は出演者次第で、だいたい2,000〜15,000フォリント(約970〜7,300円)です。飲み物は人気の大型会場らしい価格です。

場所と連絡先: Petőfi híd, Budai hídfő, 1117 Budapest。ブダ側のペテーフィ橋のたもとに係留されています。

チケットと充実したスケジュールはA38の公式サイトへ。

5. シンプラ・ケルト:ライブも楽しめる廃墟バーの元祖

シンプラ・ケルト(Szimpla Kert)は廃墟バーの元祖で、ひとつのブームを生んだ店です。広く雑然とした店内は、アートがあふれ出したような空間です。いまではどのガイドにも載っている定番ですが、それでも一度は体験しておきたい場所です。風変わりなオルタナティブの隠れ家から世界的な観光名所になり、それでもファーマーズマーケットのような地域のイベントで街とのつながりを保とうとしている点も興味深いところです。詳しくはシンプラ・ケルトのガイドをご覧ください。

雰囲気: 大人の遊び場や、奇抜な芸術家が夢見たバーに迷い込んだような場所です。名物の内装は、つながった部屋と中庭の迷路に、雑多なアート、ばらばらの家具(壊れたバスタブや、座席に転用されたトラバントの車まであります)、何十年分もの落書きに覆われた壁があります。昼はのんびり、夜はにぎやかで、犬連れや自転車でも歓迎されます。

ブダペスト元祖の廃墟バー、シンプラ・ケルトの中で座席に転用されたトラバントの車

中庭にいまも置かれ、座席として使われているトラバント。写真:JoshuaCrawford、CC BY-SA 4.0、リサイズ

音楽: 音楽も内装と同じくらい雑多です。ジャズ、ブルース、エレクトロニック、インディーバンドなど、さまざまなライブがあります。週に最低3回の無料コンサートを開くことが多く、たいてい80〜100人収容の専用コンサートルームで行われます。

飲食: シンプラはいま、店内に独自の価格表を掲示しています。ビールは2,200〜2,500フォリント(約1,100〜1,200円)、カクテルは4,000〜5,500フォリント(約1,900〜2,700円)です。廃墟バーの初期に比べると大きく値上がりしていて、ブダペストでいちばん人が訪れるナイトスポットになったことと重なります。

ひとことアドバイス: シンプラは完全に観光ルートに入っています。特に週末の夜はものすごく混みます。人混みを避けて見て回りたいなら夕方の早い時間に、にぎやかさを楽しみたいなら深夜に行くといいでしょう。混雑した会場ではどこでも同じですが、持ち物に気をつけてください。バッグのファスナーを閉め、スマートフォンを前のポケットに入れておけば十分です。

ほかの楽しみ: 毎週日曜の午前に開かれるファーマーズマーケットも、ぜひのぞいてみてください。地元の農産物や手工芸品が並び、いつもとは違うシンプラの顔が見られます。映画の上映やワークショップもあります。

料金: 入場はたいてい無料です。これだけ多くの催しがある場所としては驚きです。飲み物の料金は上のとおりです。

場所と連絡先: Kazinczy utca 14。ユダヤ人地区の中心、カジンツィ通りにあります。プログラムはシンプラ・ケルトの公式サイトへ。

6. ロボット:地下のロッククラブ

飾り気のない、大音量のロックンロールの夜を過ごしたいなら、地下のロボット(Robot)へ足を運んでみてください。広大なインスタント・フォガシュの中にある、本格的なロッククラブです。インスタント・フォガシュのように、ひとつ屋根の下でさまざまな体験ができる巨大なパーティー複合施設は、現代のブダペストの夜遊びを象徴する存在で、ロボットはその中でロックを担う中心的な存在です。

雰囲気: おしゃれにデザインされた店内に、力強いロックが鳴り響いています。地下にあり、通りから直接入るか、施設の野外パーティーエリアであるフォガシュ・ケルトを通って入ります。内装はやりすぎず居心地がよく、音楽と客が主役です。客層は熱心なロックファンと、施設を探検中のパーティー好きが混ざっています。スタッフはおおむね感じがよく、ビールが安いことで知られています。

音楽: ロボットの本領はここで、ロックとメタルが中心です。地元の新しいバンドと実力のあるハンガリーのロックミュージシャンのライブがあり、その後のロック・ディスコが明け方まで盛り上げます。ロック・ディスコ「Robot Rock」は木〜土曜の22:00からで、夜によってはその前にバンドが演奏します。

ひとことアドバイス: 大きくて非常に混む施設の一部なので、ロボットにたどり着くまでにパーティーの混沌をかき分ける必要があるかもしれません。ロッククラブだけが目当てで、廃墟クラブの迷路には興味がないなら少し面倒ですが、それもまた楽しみのひとつです。

料金: 大きな魅力はビールの安さです。インスタント・フォガシュ、つまりロボットへの入場はたいてい無料です。飲み物の料金は、下でリンクしているインスタント・フォガシュのガイドの価格表をご覧ください。

Robot Rockの開催日はinstant-fogas.comのイベントカレンダーで2026年10月2日に確認。

場所と連絡先: Akácfa utca 49-51, Budapest(アカーツファ通り、インスタント・フォガシュ内)。ロックのラインナップはロボットのページへ。

7. デューレル・ケルト:庭とフェスの雰囲気

デューレル・ケルト(Dürer Kert)は、多くのブダペストの地元の人にとって特別な、ほとんど伝説的な存在です。単なるライブ会場ではなく、広い庭、とても多様なライブ、地域に根ざしたオルタナティブな雰囲気で知られる文化の拠点です。物議を醸した移転を含むその歴史は、ブダペストのオルタナティブシーンのしぶとさと、開発と独自の文化空間の保存とのせめぎ合いをよく表しています。

雰囲気: もとは市民公園近くの歴史ある建物にありましたが、いまはÖböl utca 1(エベル通り)にあります。新しい場所でも屋外の庭の伝統は続いています。以前の場所は古木、ハンモック、くつろげるように改造された古いバスで有名でした。雰囲気はカジュアルで、コンサート、野外のグリルパーティー、卓球、テーブルサッカーなど、気楽に楽しめる場所です。収容人数は約1,200人で、かなり大きなイベントも開けます。

音楽: 音楽の幅は驚くほど広く、インディー、ヒップホップ、さまざまなエレクトロ、パンク、ポストロック、メタル、実験音楽、ジャズ、オルタナティブまであります。地元と海外のバンド、カルト的な人気のベテラン、新しい才能が混ざっています。独立系ラジオ局ティロシュ・ラーディオー(Tilos Rádió)を支援するフェス「ティロシュ・マラトン」や、クラフトビールのフェス「KRAFT Sörfesztivál」などの大きなイベントでも知られています。

ひとことアドバイス: 市民公園近くにあった元のデューレル・ケルトがオフィス開発のために取り壊されたことは、多くの地元の人にとって痛手で、あのエリアにとって大きな損失でした。エベル通りの新しい場所はすばらしいものの、中心部から少し離れているので、移動時間を見込んでください。中心部からトラム1番で約30分、タクシーで約15分です。ティロシュ・マラトンのような大きなフェスのときは、通常のコンサートチケットではなく専用のサポーターチケットが必要なことがあります。公演が終わるとあたりはすぐに静かになるので、帰りの交通手段は出かける前に決めておくと安心です。

料金: KRAFTビールフェスのようなイベントでは、会場への入場は無料のことが多く、ビールを買うためにフェスのロゴ入りグラスとトークンを買います(たとえばトークン15枚で8,000フォリント、約3,900円)。通常のコンサートは地元のバンドで約2,000〜5,000フォリント(約970〜2,400円)、大物のツアーアーティストで約12,000フォリント(約5,800円)までです。

場所と連絡先: Öböl utca 1, Budapest, 1117。多彩なプログラムはデューレル・ケルトの公式サイトへ。

8. アクヴァーリウム・クルブ:エルジェーベト広場の地下にあるライブ会場

アクヴァーリウム・クルブ(Akvárium Klub)は、ブダペストでいちばん観光客の多い広場の地下という意外な場所にある、とびきりおしゃれな地下空間です。エルジェーベト広場の真下にあり、デアーク広場、廃墟バー地区、ホテルへ向かう旅行者が行き交う場所にありながら、地元の音楽ファンからの信頼を保っています。中心部に泊まっていて、会場への移動で夜の時間を使いたくないなら、ここがおすすめです。

雰囲気: 広場の下に3つのホールがあります。大きな公演のためのナジホール(NagyHall)、より親密なキシュホール(KisHall)、そしてたいていDJナイトになるバーエリアです。地上の通りに面したテラスは街でも指折りの人間観察スポットで、夏はすぐに埋まり、広場の上で野外コンサートが開かれることもあります。公演のためだけに行く会場というより、ブダペストのクリエイティブな人たちがライブの前後や、特に予定のない夜にも集まる、居間のような場所です。

音楽: あえてジャンルを絞らない、雑多なプログラムです。ある夜はハンガリーのインディーバンド、次の夜は海外のエレクトロニック・アーティスト、メインストリームのポップに、多くの旅行者が出会わないアンダーグラウンドなプログラムが混ざります。3つのホールを合わせた収容人数は数千人規模なので、ぎっしり詰まった親密なライブから本格的な大ホールの公演まで対応します。

飲食: 食事を目的に行く場所ではなく、バーと会場の組み合わせです。ただし地上のテラスは地下に下りる前の一杯にぴったりで、ビールは冷えていて、この立地にしては手頃な価格です。

ひとことアドバイス: 中心部のどのホテルからも5分という立地のため、このリストのほかの荒々しい会場よりも観光客の割合が高くなりがちです。便利な立地だけに、これは仕方のないところです。公演の前に地上のテラスで一杯飲んでから下りるのもいいでしょう。本当に面白い夜ほど告知が控えめなことが多いので、会場のプログラムをこまめに確認してください。

料金: 入場は出演者によって無料〜約8,000フォリント(約3,900円)で、これほど中心部の会場としては安いほうです。

場所と連絡先: Erzsébet tér 12, 1051 Budapest(エルジェーベト広場の地下)。最新のプログラムはアクヴァーリウム・クルブの公式サイトへ。

ブダペスト中心部のエルジェーベト広場に造られた、アクヴァーリウム・クルブの地上の入口

エルジェーベト広場の地上にある入口。ホールはこの下にあります。写真:Christo、CC BY-SA 4.0、リサイズ

(ほかにも、地下室風の無骨な空間でスカ、レゲエ、ダブ、オルタナティブロックの夜を開くフィルテル・クルブ(Filter Klub)や、インダストリアルな雰囲気でクラシックロック、インディー、オルタナティブ、実験音楽を組み合わせるゲデル・クルブ(Gödör Klub)もあります。どちらもニッチな音楽を聴くのにぴったりです。)

音楽が主役のユニークなバーとレストラン

ブダペストでは、巨大でにぎやかな施設の一角で生演奏が聴けることもあれば、夜の過ごし方の印象が変わるほどシックな空間で聴けることもあります。特に印象的な2つを紹介します。

9. インスタント・フォガシュ:廃墟パブの迷宮

ロボットもその一部ですが、インスタント・フォガシュ(Instant-Fogas)はライブの目的地として独立して紹介する価値があります。ひとつのバーではなく、ヨーロッパ最大の廃墟パブとも言われる巨大な「パーティー複合施設」です。ブダペストを代表する2つの店、フォガシュ・ハーズとインスタントが統合してできた、ここだけでほぼどんな好みにも応えられるパーティー施設です。競争の激しい夜遊びシーンで、いつ行っても何かしらの催しがある状態をつくり出した、うまい統合といえます。

雰囲気: 中は、魔法のように終わりのないパーティーの迷宮です。施設は巨大で、複数のエリアに合わせて約1,100平方メートルのダンスフロアがあります。テーマのある部屋、いくつものチルアウトゾーン、元祖フォガシュ・ケルト(サーカステントに覆われたバーがあることの多い野外の廃墟パブ)、リーブリング(夏は2階のテラスがある落ち着いたカフェバー)、レルム(街でもトップクラスのテクノクラブ)があります。全体として、シュールな廃墟パブの雰囲気とエネルギッシュなクラブが合わさっていて、ほぼ毎晩、一晩中営業しています(毎日18:00〜翌6:00)。

音楽: 施設内のさまざまなゾーンを反映して、音楽はとても多様です。ロボットのロックとメタルのほか、50年代のドゥーワップ、レゲトン、ディープハウス、海外のR&Bヒット、さまざまなエレクトロニック、ポップ、ラテンのリズムを流すDJに出会えます。各スペースでライブとDJセットが頻繁に行われています。

ひとことアドバイス: 心の準備がないと、インスタント・フォガシュの規模に圧倒されます。あらゆる意味で「パーティー複合施設」なので、静かに生演奏を聴きながら語り合いたいなら、最初の選択肢ではありません(早い時間に、奥まった一角を見つけられれば別です)。特に週末はひどく混みます。

料金: うれしいことに、施設への入場はたいてい無料です。飲み物はパーティー地区の廃墟バーとして標準的な価格です。

場所と連絡先: Akácfa utca 49-51, Budapest。迷路のような施設の最新情報はインスタント・フォガシュの公式サイトで確認できます。

毎週の部屋ごとのスケジュール、入場ルール、飲み物の料金はインスタント・フォガシュのガイド(英語)をご覧ください。廃墟バー全体を比べるならブダペストの廃墟バー10選もどうぞ。

10. フォーシーズンズ・グレシャム宮殿のMÚZSA:華やかさとカクテルと上品な音楽

ここからはまったく違う楽しみ方です。洗練された生演奏、丁寧につくられたカクテル、見事なアール・ヌーヴォー建築を背景にした夜が理想なら、有名なフォーシーズンズホテル・グレシャム宮殿の中にあるMÚZSA(ムージャ)がおすすめです。こうした高級店があることで、ブダペストの音楽シーンがボヘミアンな廃墟バーだけでなく、洗練された高級な楽しみにも応えていることがわかります。

雰囲気: とにかくエレガントです。MÚZSAが目指すのはエレガントで遊び心のある空間で、時代を超えた黄金時代にいるような気分にさせてくれます。フォーシーズンズの中なので、細部まで行き届いた高級感のある雰囲気です。

音楽: MÚZSAでは「Weekly Happenings」という定期的なシリーズで、地元のアーティストとバーのカクテルを組み合わせています。フルバンドではなく、上品なジャズやラウンジ音楽の演奏です。音楽が主役になるのではなく、会話とお酒の邪魔をしない音量に抑えられています。

飲食: ここがいちばんの見どころです。MÚZSAは手づくりのカクテルと、アジア料理を取り入れた魅力的なフュージョン料理で知られ、音楽とともに食も楽しむ場所です。バンドよりお酒が大事なら、ブダペストのカクテルバーとスピークイージーのガイドで、バーそのものが主役の店を紹介しています。

ひとことアドバイス: 5つ星ホテルなので価格もそれなりで、ぜいたくな夜になります。また、普段着で行ける廃墟パブと違い、シックな空間で居心地よく過ごすには、きちんとした服装で出かけましょう。

料金: シグネチャーカクテルは7,900〜8,900フォリント(約3,800〜4,300円)で、会計に15%のサービス料が加わります。

場所と連絡先: Four Seasons Hotel Gresham Palace, Széchenyi István tér 5-6, Budapest(セーチェニ・イシュトヴァーン広場)。予約はMÚZSAの公式ページへ。

(音楽のある上品な夜なら、ブダ城地区のレストラン・ピエロ(Restaurant Pierrot)もあります。13世紀のパン屋の建物で、現代的なハンガリー料理とともに「毎晩ピアノの生演奏」があります。バーやクラブというより音楽のあるレストランですが、上品な夜の外出にすてきな選択肢です。)

ライブを楽しむための現地のコツ

  • おすすめの曜日: 週末はどこもにぎやかで、特にA38や広大なインスタント・フォガシュの大きなクラブナイトは盛り上がります。ジャズ好きなら、ブダペスト・ジャズクラブで月〜土曜のメインのライブの後に無料のジャムセッションがあることが多いです。インスタント・フォガシュの中のロボットは、木〜土曜に明け方までロック・ディスコを開いています。最新のスケジュールは必ず各会場のサイトで確認してください。
  • サウンドチェックの裏ワザ: 大きな会場の多くでは、公演日の17:00〜19:00にサウンドチェックがあります。その時間にA38やアクヴァーリウムの前を通ると、本番の演奏の一部が壁越しに無料で聞こえるかもしれません。開場はたいてい開演の30〜60分前なので、開場したらすぐに入れば、前のほうの場所を確保できます。ハンガリーの観客は開演に遅れて来ることが多いので、最初の20分ほどはみんなまだバーにいて、前列は半分空いています。
  • 予約の目安: 人気の小さな会場なら、必ず予約してください。オーパス・ジャズクラブのような店はすぐに埋まり、予約が必要です。小さなイェーダーマン・カフェの週末のライブも、特に名の知れたアーティストなら少なくとも1週間前の予約を強くおすすめします。シンプラ・ケルトでも、混む夜に早めにいい席を確保したいなら予約という手がありますが、基本は予約なしで入って気ままに歩き回る場所です。A38やデューレル・ケルトのような大きな会場では、人気バンドのコンサートチケットは必ず事前に買ってください。
  • 服装: ブダペストの夜遊びのいいところは、全体的に気楽なことです。ほとんどの廃墟バー(「何でもあり」のシンプラなど)、ロッククラブ(ロボット、デューレル・ケルト)、多くのジャズの店(イェーダーマン)では、カジュアルで楽な服装でまったく問題ありません。BJCやオーパスのような少し高級なジャズの店では、スマートカジュアルを意識してください。主な例外はフォーシーズンズのMÚZSAのような高級ホテルのバー(英語)で、洗練された雰囲気に合わせてエレガントな服装が向いています。マーチャーシュ聖堂などでクラシックのコンサートを聴くときも、スマートカジュアルがよいでしょう。厳しいドレスコードがほとんどないので、旅行者にも入りやすいシーンです。
  • 街での移動: ブダペストの公共交通(トラム、地下鉄、バス)は優秀で、かなり遅くまで走っています。ドア・ツー・ドアならBoltなどの配車アプリが広く使われていて、通りで適当にタクシーを拾うより信頼でき、料金も明確です。廃墟バーが集まるユダヤ人地区(7区)など、主な夜遊びエリアの多くは歩いて回れます。
  • 現金かカードか: 大きな会場、老舗のクラブ、レストランの多くはクレジットカードとデビットカードが使えます。ただし、フォリントの現金を少し持っておくのが常に安心です。小さく古いバーや、シンプラ・ケルトのような大きな施設の中の個別の飲食の屋台は、現金を好むか現金のみのことがあります。シンプラには現金とカードの両方を持っていくと安心です。
  • そのほかの注意点:
    • いちばん有名な廃墟バー、特にシンプラ・ケルトとインスタント・フォガシュは、必ず混んでいて、旅行者に大人気です。それもいまの魅力の一部です。ゆったり過ごしたいなら早めに、にぎやかな雰囲気を楽しみたいなら遅めの時間がいいでしょう。
    • ブダペストはとても安全な街ですが、どの大都市とも同じく、特に深夜の満員の会場では持ち物に気をつけてください。
    • 入場料にも注意が必要です。多くの廃墟バーは通常は入場無料ですが、特定のバンドや特別イベントにはチケット代がかかることがあり、いつも早めにはっきり告知されるとは限りません。会場のサイトやSNSを確認するか、入る前に入口で聞いてください。

会場の一覧

夜の行き先を選びやすいように、ここで紹介した会場をまとめました。

会場 主なジャンル 雰囲気 価格帯 おすすめの目的 予約
ブダペスト・ジャズクラブ(BJC) ジャズ(国内外、多彩) 正統派クラブ、くつろげる、コーヒーハウス 中程度 本格的なジャズ、ジャムセッション 推奨(ライブ)
オーパス・ジャズクラブ ジャズ(ヨーロッパ、ハンガリー、アヴァンギャルド) モダン、シック、上質な料理 高め 質の高いジャズと料理、洗練された夜 必須
イェーダーマン・カフェ ジャズ、ワールド、フォーク ボヘミアン、居心地がよい、近所のカフェ 手頃 親密なライブ、低予算、地元の雰囲気 推奨(ライブ)
A38 ロック、インディー、エレクトロニック、ジャズ、ワールド、ポップ、パンク 象徴的な船、複数の空間、エネルギッシュ 中程度〜高め 大きな公演、ユニークな体験、多彩な音楽 推奨(コンサート)
シンプラ・ケルト 雑多(ジャズ、ブルース、インディー、エレクトロニック、ライブバンド) 伝説の廃墟バー、アート、混沌 手頃〜中程度 廃墟バー体験、人間観察 場合による(席)
ロボット(インスタント・フォガシュ内) ロック、メタル 地下のロッククラブ、エネルギッシュ 手頃 深夜のロック、気取らないバー 不要(施設は入場無料)
デューレル・ケルト インディー、ロック、エレクトロニック、パンク、メタル、ジャズ、フォーク 庭のある会場、フェスの雰囲気、オルタナティブ 手頃〜高め 多彩なライブ、屋外の開放感、地域のイベント 推奨(コンサート)
アクヴァーリウム・クルブ インディー、ポップ、エレクトロニック、ロック 中心部、若々しい、地下 手頃〜中程度 便利さ、中心部の立地、多彩な出演者 場合による(人気公演)
インスタント・フォガシュ 多ジャンル(ロック、ポップ、エレクトロニック、ラテン、R&B) 巨大な廃墟パブの迷宮、パーティーの拠点 手頃 一晩中のパーティー、多様さ、探検 不要(施設は入場無料)
MÚZSA(フォーシーズンズ) 洗練された音楽(ジャズ、ラウンジ、アコースティック系) 高級、ぜいたく、エレガント 高級 華やかな夜、クラフトカクテル、上質な料理 推奨

価格帯の目安(入場料やメインのドリンク):

  • 手頃:2,000フォリントまで、約970円まで
  • 中程度:2,000〜5,000フォリント、約970〜2,400円
  • 高め:5,000〜10,000フォリント、約2,400〜4,900円
  • 高級:10,000フォリント以上、約4,900円以上

よくある質問

ブダペストのライブ会場の入場料はどのくらいですか?

会場によって大きく違います。シンプラ・ケルトやインスタント・フォガシュのような有名な廃墟バーは、普段の夜は入場無料のことが多く、有名バンドや特別イベントのときだけ料金がかかります。ブダペスト・ジャズクラブやオーパス・ジャズクラブのような音楽専門のクラブは出演者ごとにチケット代があり、オーパスは19:30ごろにディナー、21:00からライブという流れが一般的です。イェーダーマン・カフェのような小さな店のライブは約800フォリント(約390円)です。A38のような大きな会場は出演者次第です。地元のバンドや小規模な海外アーティストなら無料から3,000〜9,000フォリント(約1,500〜4,400円)程度、大物の海外アーティストならそれ以上になることもあります。

ブダペストのライブ会場は英語が通じますか?

通じます。ブダペストは国際的な街で、特に旅行者が多い会場では、ほとんどのスタッフが英語を話します。

ブダペストでライブ会場が集まっているエリアは?

7区のユダヤ人地区は廃墟バーと多くのクラブの中心地で、シンプラ・ケルトや、ロボットが入っているインスタント・フォガシュがあります。ドナウ川の上という特別な体験なら、ブダ側のペテーフィ橋近くのA38へ。13区にはブダペスト・ジャズクラブがあります。イェーダーマン・カフェのあるラーダイ通りは、少し地元寄りの落ち着いた雰囲気です。中心部に泊まっていて移動したくないなら、デアーク広場のすぐ隣のエルジェーベト広場に、広場の地下に造られたアクヴァーリウム・クルブがあり、この街でこれ以上便利なライブ会場はありません。

ブダペストの夜遊びやライブは安全ですか?

ブダペストは夜遊びに関してとても安全な街とされています。どこでも同じですが、周りに注意し、特に混雑した場所では持ち物から目を離さず、深夜に会場間を移動するときは明るい大通りを歩いてください。

ブダペストのライブ会場はカードで払えますか?

大きな会場、老舗のクラブ、レストランの多くはクレジットカードとデビットカードが使えます。ただし小さなバー、気取らない店、廃墟バーの中の個別の屋台などは、現金のみか現金を好むことがあります。シンプラ・ケルトには現金とカードの両方を持っていき、念のためフォリントの現金をいつも用意しておくと安心です。

ブダペストのライブの夜はどんな雰囲気ですか?

とても多様で、それが魅力です。廃墟バーでカジュアルで風変わりな夜を過ごすことも、MÚZSAのような店でドレスアップして洗練された夜を過ごすことも、ロボットやA38でロックに熱狂することも、イェーダーマンでくつろいでジャズを聴くこともできます。どんな気分にも、どんな音楽好きにも合う場所があります。

事前予約で窓口の列を避ける

Budapest Danube Boat Party Cruise: Live DJ, Drinks & After-Party €23 · ★ 4.9 (754)
Budapest Ruin Bars Evening Walking Tour with Drinks & Street Food €105 · ★ 4.8 (149)

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