ブダペストのテーマバー6選|廃墟バーの先にある個性派の夜(2026年版)
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ブダペストでは、ドライアイスの煙が立つ大釜に入ったポーションを頼んだり、パーティー帽をかぶったマルクス、レーニン、スターリン、毛沢東の壁画の下で飲んだり、全員が座れて誰もカウンターで立ち飲みしない1920年代のスピークイージーで過ごしたりできます。ここで紹介する5軒のバーと1軒のレストランのうち、2軒は昔ながらの廃墟バーで、残りの4軒は、崩れかけた中庭ではなく、テーマそのものを売りにした店です。腕のいいカクテル、凝った演出、風刺、ひとつのテーマを徹底したつくりなど、店ごとに楽しみが違います。一晩に2〜3軒を選び、チラシで集めるパブクロールに参加するより、自分でルートを組むのがおすすめです。静かに飲みたいなら、週末の夜のシンプラ・ケルトは避けたほうがいいでしょう。

店を紹介する前に、言葉をひとつ。地元の人が実際に使うハンガリー語はロムコチマ(rom kocsma、「廃墟の飲み屋」という意味)です。「廃墟バー(ruin bar)」は観光客向けに広まった英語の呼び名で、いまではあまりに多くの店がそう呼ばれているため、それ以外のタイプのバーを知っておくと店選びの幅が広がります。
※円換算は1フォリント=約0.49円(2026年11月6日のECB参考レート)で計算した目安です。レートは変動します。
シンプラ・ケルト:まず訪れたい廃墟バーの元祖
- 場所:Kazinczy utca 14、ユダヤ人地区
- 営業時間:日によって変わるので、当日にszimpla.huで確認してください
- 入場料:無料
- 料金:生ビール0.5リットル2,200〜2,500フォリント(約1,100〜1,200円)、カクテル4,000〜5,500フォリント(約1,900〜2,700円)
シンプラ・ケルト(Szimpla Kert)は2002年に廃墟バーのブームを始めた店で、いまも同じ建物に、同じのみの市のような混沌とした内装のまま残っています。不ぞろいの家具、落書き、そして中に座って飲める、骨組みだけにしたトラバントの車体もあります。いまではバーというより文化施設に近く、コンサートや映画上映が開かれ、オリジナル雑貨のショップもあります。
飲み物の料金はszimpla.huのメニューで2026年10月7日に確認。支払いはフォリントで、バーでの会計もフォリントです。円は1フォリント=約0.49円(2026年11月6日のECB参考レート)で換算した目安です。レートは変動します。
こんな人には不向き:静かに飲みたい人です。週末の夜は肩が触れ合うほど混むので、内装をゆっくり見たいなら平日の夜か昼間に来てください。
チェンデシュ・レートテレム:ゆっくり話せる廃墟バー
- 場所:Ferenczy István utca 5、インナーシティ
- 営業時間:月〜土曜14:00〜24:00、日曜15:00〜24:00(2026年7月に確認)
- 料金:カクテル1,500〜2,500フォリント(約730〜1,200円)、ワインは約1,200フォリント(約580円)から
チェンデシュ・レートテレム(Csendes Létterem)は、文学カフェを風変わりな居間に仕立て直したような空間です。壁には不ぞろいの小物や古いおもちゃ、地元のアート作品がところ狭しと飾られています。シンプラ・ケルトが大音量のコンサートなら、こちらはアコースティックライブのような落ち着いた雰囲気です。居心地がよく、向かいの席の人の声がちゃんと聞こえるので、会話を楽しみたい夜に向いています。夏はカーロイ庭園(Károlyi-kert)の隣に中庭の別館チェンデシュ・タールシュ(Csendes Társ)が開き、ワインリストも充実しています。予約は8人までなので、大人数のバチェラーパーティーには向きません。
Hotsy Totsy:本格的な1920年代のスピークイージー
- 場所:Síp utca 24、ユダヤ人地区。看板のない扉の奥の階段を下ります
- 営業時間:日〜水曜18:00〜24:00、木〜土曜18:00〜翌2:00
- 予約:予約なしでも入れます。席を確実に取りたいなら、店のサイトからオンラインでテーブルを予約してください
階段を下りると、そこは禁酒法時代のブダペストです。薄暗い照明にベルベットの内装、バーテンダーは1杯ずつ丁寧に作品のように仕上げていきます。いまのメニュー「Blueprints in a Glass」は1920年代の名建築へのオマージュで、クライスラー・ビルにちなんだ1杯にするか、ウォルドーフにちなんだ1杯にするかで迷うことになります。本物のスピークイージーをブダペストにつくろうと3人の友人が開いた店で、2025年にはTop500Barsで世界267位に選ばれました。

店のルールも魅力のひとつです。客は全員着席し、カウンターで立ち飲みする人がいないので、店内は落ち着いていて、サービスも行き届いています。ドレスコードはゆるめですが、ビーチサンダルとサンダルは不可というルールがひとつあります。満席のときはスタッフが別の時間を提案してくれますが、木〜土曜の夜は予約しておくと確実です。カードで払うなら、端末はレジにあります。

営業時間、予約、店のルール、Top500Barsの順位はhotsytotsy.huで2026年10月7日に確認。
The Magic:わざわざ行く価値のある、ポーションメニューが名物の魔法レストラン
- 場所:Hajós utca 25、テレーズヴァーロシュ(Terézváros)
- 営業時間:毎日10:00〜22:00(連絡先ページ、2026年10月7日に確認)
厳密にはバーではなくレストランで、オーナーも魔法のレストラン兼カフェと説明しています。それでもこのリストに入れたのは、ドリンクが目当てで行く価値があるからです。The Magicは連絡先ページで、どの映画製作会社とも関係がないと明記しています。オリジナルの魔法の城というテーマがすべての部屋で徹底されていて、石造り風の壁、宙に浮かぶろうそく、ネオンの稲妻、自由に歩き回って写真を撮れる何部屋もの「城」があります。名物はポーションメニューからの注文です。エルダーフラワーとシトラスのものから、マシュマロをのせたミルクキャラメルのドリンクまで7種類あり、うち2つはメニューで「特別な材料」と呼ぶもので仕上げます。どれもドライアイスの煙が立つ大釜に入ってテーブルに届きます。
こんな人には不向き:料理だけが目的の人です。この店の楽しみは、空間とポーションです。料理では、黒いバンズのフェケテ・マーギア(Fekete Mágia)をはじめとする魔法のバーガーが看板メニューです。店は、とくに週末は事前にテーブルを予約するようすすめています。
For Sale Pub:中央市場の向かいにあるメモの壁
- 場所:Vámház körút 2、自由橋のたもとで中央市場の向かい
- 営業時間:毎日12:00〜翌1:00
- 2号店:西駅(ニュガティ駅)近くのJókai utca 28/aにもあり、毎日12:00〜22:00
ここでは壁も天井も一面、長年にわたって客が残したメモ、絵、名刺で埋め尽くされていて、床には本物のわらが敷かれています。毎晩生演奏があり、グヤーシュや揚げチーズなど、たっぷり盛られたハンガリーの家庭料理も出します。世界中から旅行者が集まるので、静かな地元のパブというより、にぎやかな店だと思っておいてください。紙とペンを持って行くと便利です。自分のメモを天井に留めるのが、ここでのお決まりの楽しみです。
営業時間、2店舗の住所、毎晩の生演奏はforsalepub.huで2026年10月7日に確認。
Red Ruin:思わず笑える共産主義テーマのバー
- 場所:Irányi utca 25、フェレンツィエク広場の近く
- 営業時間:毎日16:00〜翌4:00
入口ではパーティー帽をかぶったマルクス、レーニン、スターリン、毛沢東の壁画が迎え、店内は蛍光灯で真っ赤に光り、BGMはロックとメタルです。おしゃれで値段の高い店とは正反対で、このエリアとしてはかなり安く、クラフトビールの品ぞろえもよく、強いお酒に挑戦したい人にはハンガリーの蒸留酒パーリンカ(pálinka)もあります。地元の人の行きつけのような雰囲気で、よく調べている旅行者にも人気があり、混みすぎず、ほどよくにぎわっています。
共産主義時代やレトロなバーをもっと知りたいなら、ブダペストの共産主義・ソ連テーマのバーのガイド(英語)もどうぞ。
Red Ruinの営業時間:2026年10月21日時点。Facebook:facebook.com/RedRuin
パブクロールについて知っておきたいこと
団体のパブクロールは宣伝ではおなじみですが、7区の地元当局は、騒音と路上飲酒への住民の苦情を受けて、何年も前から取り締まりを続けています。チラシで集める団体のはしご酒ではなく、上のバーから2〜3軒を選んで自分たちで回ってみてください。そのほうが楽しく、地元の人にも迷惑をかけずに済みます。
このリストで紹介していない店も含めた廃墟バーの全体像は、ブダペストの廃墟バー10選にまとめています。大人数で大きな夜を計画しているなら、バチェラー・バチェロレッテパーティー向けバーのガイド(英語)が大人数向けの店を紹介しています。廃墟バーとはひと味違うバーを探しているなら、ルーフトップ以外のブダペストの穴場バーのガイド(英語)を参考にしてください。Hotsy Totsyのカクテルについては、ブダペストのカクテルバーのガイドでさらに詳しく紹介しています。
よくある質問
廃墟バーとは何ですか?
2000年代初めに生まれたブダペスト独自のバーの形です。若い起業家たちがユダヤ人地区の空きビルを借り、のみの市の家具を持ち込み、朽ちた建物そのものを生かしたボヘミアンな飲み屋文化をつくりました。始まりは2002年のシンプラ・ケルトです。
団体のパブクロールは合法ですか?
7区では、騒音苦情を理由に大人数の団体ツアーに地元の規制がかかっています。2〜3軒を少人数で自分で回るほうが、地元にも歓迎され、楽しめます。
これらのバーは予約できますか?
店によります。Hotsy Totsyは予約なしでも入れ、オンラインでテーブル予約もできます。全員が着席する店なので、席を確実に取りたいなら予約がおすすめです。The Magicは、とくに週末は事前予約をすすめています。シンプラ・ケルトとRed Ruinは予約なしで気軽に入れる店です。
事前予約で窓口の列を避ける


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