ヴァイダフニャド城の見どころと入場料|市民公園にある無料の城(2026年版)

最終更新: 2026-10-08·1 分で読めます
この記事の目次
  1. どんな建物か
  2. 4つの建築様式
  3. 探したい2つの像
  4. ハンガリー農業博物館
  5. 池
  6. 行き方
  7. 実用メモ

ヴァイダフニャド城(Vajdahunyad vára)は中世の城に見えますが、1896年の博覧会のために建てられたもので、敷地は無料で24時間入れます。包囲戦を経験したことも、貴族が住んだこともなく、いまの建物でいちばん古い石も1904年のものです。

ブダペストの市民公園の池に映るヴァイダフニャド城の塔。手前に足こぎボートが並んでいる 写真:Davidi Vardi, CC BY-SA 4.0

英雄広場やセーチェニ温泉、動物園に来ているなら、30〜60分寄る価値があります。4つの棟がハンガリー建築の4つの時代を並べて再現しているからです。城内のハンガリー農業博物館まで入ると、2〜3時間になります。建築だけが目当てならチケットは不要で、敷地はどちらにしても無料です。

※円換算は1フォリント=約0.49円(2026年11月3日のECB参考レート)で計算した目安です。レートは変動します。

どんな建物か

設計はアルパール・イグナーツ(Alpár Ignác)で、マジャル人の定住から1000年を祝う1896年のハンガリー建国千年記念博覧会のためのものでした。彼が建てたのはひとつの建物ではなく、いわば建築の見本帳です。4つの棟がそれぞれ別の時代のハンガリー建築を再現していて、訪れた人は国の建築様式の歴史を15分で歩いてたどれるようになっていました。

名前は、手本にしたトランシルヴァニアのフネドアラにあるフニャド城(コルヴィン城)から来ています。当時はハンガリー王国の一部で、いまはルーマニアにあります。1896年の最初の建物は木としっくいでできた仮設で、博覧会が終われば取り壊される予定でした。ところがブダペストの人々がこの城を気に入りすぎました。1904年から1908年にかけて、全体が恒久的な石とれんがで建て直されています。

4つの建築様式

ロマネスク様式:ハンガリー西部のヤーク(Ják)にある、13世紀のベネディクト会修道院教会を再現した棟です。丸いアーチ、重厚な石積み、幾何学模様の入口が特徴です。小さなヤーク礼拝堂は本物の入口をほぼそのまま写しています。1915年に聖ラースロー王にささげて献堂され、いまもカトリックの礼拝堂として使われています。

ゴシック様式:いちばん劇的な部分で、本物のフニャド城の要素を再現しています。尖ったアーチ、高い塔、防御用の胸壁があり、この城の写真の多くはこの角度から撮られています。

ルネサンス様式:古典的な比率と左右対称のファサードが特徴です。15〜16世紀、イタリアの影響がハンガリーの宮廷建築を変えた時代を写しています。

バロック様式:いちばん大きく、宮殿のような棟で、17〜18世紀のハンガリー貴族の建築を表しています。黄色とクリーム色のファサードは午後の光によく映え、いまは農業博物館の展示の大部分がここにあります。

探したい2つの像

アノニムス:フードをかぶり、顔の見えない年代記作者がペンを手に座る像で、彫刻家リゲティ・ミクローシュ(Ligeti Miklós)が1903年に制作しました。モデルは、12世紀にベーラ3世のもとで書かれた、現存するハンガリー最古の歴史書『ハンガリー人の事績』(Gesta Hungarorum)の作者で、その正体はいまもわかっていません。ペンに触ると文章がうまくなるという言い伝えがあり、試験前の学生に人気の習慣です。何十年も触られてきたペンは金色に光っています。

ベラ・ルゴシ:城の外壁にある小さなブロンズの胸像で、1931年の映画でドラキュラ伯爵像を決定づけたハンガリー系アメリカ人俳優をたたえています。ルゴシの本名はブラシュコー・ベーラ・フェレンツ・デジェー(Blaskó Béla Ferenc Dezső)で、生まれた町は当時ハンガリー領、いまはルーマニアのルゴジ(Lugoj)です。胸像はそのルーツを城のゴシックの雰囲気に結びつけていて、映画好きならうれしい発見です。

ハンガリー農業博物館

バロック棟の中にあるハンガリー農業博物館(Magyar Mezőgazdasági Múzeum)では、ハンガリーのワインとぶどう栽培、家畜の飼育とプスタ(大平原)の牧畜の伝統、林業、漁業、農具の移り変わりを紹介しています。ハンガリーの農村の暮らしを落ち着いて詳しく知ることができ、雨の日の市民公園で屋内の1時間を過ごすのにちょうどいい場所です。

料金:

チケット 料金
大人 3,600フォリント(約1,800円)
学生・シニア 1,800フォリント(約880円)
使徒の塔(ガイド付き) 1,500フォリント(約740円)
共通券(博物館と2つの塔)、大人 5,000フォリント(約2,500円)
共通券、学生・シニア 2,500フォリント(約1,200円)
家族共通券 12,500フォリント(約6,100円)
6歳未満と70歳以上 無料

窓口で支払うのはフォリントです。円は1フォリント=約0.49円(2026年11月3日のECB参考レート)で換算した目安で、レートは変動します。

学生とシニアの料金は欧州経済領域(EEA)の市民が対象なので、それを示す身分証を持って行きましょう。博物館独自の企画展やイベントは料金が異なることがあります。

営業時間:

曜日 時間
火〜日曜(通年) 10:00〜17:00
月曜 休館
1月1日、11月1日、12月24〜26日 休館

最終入場は閉館の30分前です。博物館と塔は、イースター、5月1日、聖霊降臨祭、そして3月15日、8月20日、10月23日の国の祝日に開館します。

出典:ハンガリー農業博物館の料金と営業時間、2026年10月8日に確認。

博物館のチケットを買っても買わなくても、城の敷地は無料です。

城の中でいちばん眺めがいいのは2つの塔です。門の塔は46段の階段を上ると建物の歴史を紹介する小さな展示があり、その先の胸壁の通路から中庭を別の角度で見下ろせます。使徒の塔はガイド付きで、博物館の開館中は毎正時にチケット窓口の横から出発し、最終回は閉館の1時間前です。上からは市民公園を一望できます。

池

暖かい季節、城を囲む池はボート池になり、塔の脇をこいで水上から眺めるのが定番の楽しみ方です。

冬には同じ池が市民公園スケートリンク(英語)になります。ヨーロッパ最大級の屋外リンクで、1870年からスケートが楽しまれています。貸し靴もあり、城の塔の下で滑る時間はブダペストの冬の夜のすてきな過ごし方です。毎シーズンのオープン日はリンクの公式サイトで発表されます。

出典:市民公園スケートリンクとボート池、2026年10月8日に確認。

行き方

住所:Vajdahunyad sétány, Budapest 1146(市民公園内)

地下鉄:M1線(黄色)でヘーシェク広場駅(Hősök tere)下車、公園の中を徒歩5分

トロリーバス:72、75、79番でヘーシェク広場下車

所要時間:敷地だけなら30〜60分、博物館も見るなら2〜3時間

城は市民公園の中、英雄広場から徒歩5分ほどです。まわり方は、英雄広場から城の敷地へ進み、そのあと公園の奥にあるセーチェニ温泉かブダペスト動物園(英語)へ向かうのが自然です。どちらも城から少し歩くだけです。

実用メモ

敷地には石畳や平らでない場所があるので、歩きやすい靴で行きましょう。日陰が少ないため、夏は日差し、冬は風への備えが必要です。市民公園に公衆トイレはありますが、博物館の外では多くありません。

いちばん空いているのは平日の朝です。夕暮れどきは水面に映る城を撮りに人が集まりますが、橋の上を人と分け合ってでも見る価値があります。ときどきフェスティバルや結婚式、クリスマスマーケットで、ふだんは無料の敷地の一部が閉鎖されたり有料になったりするので、日程が大事なら現地の催し情報を確認してください。

ヴァイダフニャド城は中世の城のふりをしているわけではなく、そうだったこともありません。ハンガリーの建築史を題材にした、確かな腕で建てられた19世紀のファンタジーで、100年以上無料で楽しまれてきました。アノニムス像のペンに触れ、4つの棟を歩き、この城をありのままに楽しんでください。

よくある質問

ヴァイダフニャド城は本物の中世の城ですか?

いいえ。ハンガリー建国千年記念博覧会(1896年)のために建てられた19世紀の建築見本で、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロックの様式を組み合わせています。最初の建物は木としっくいでできていましたが、取り壊しを惜しむ声が強く、1904〜1908年に全体が石とれんがで建て直されました。

ヴァイダフニャド城は無料で見学できますか?

敷地は無料で、24時間入れます。入場料がかかるのは城内のハンガリー農業博物館だけで、大人3,600フォリント(約1,800円)、学生とシニアは1,800フォリント(約880円)です。ガイド付きの使徒の塔の見学は1,500フォリント(約740円)、博物館と塔の大人共通券は5,000フォリント(約2,500円)です。6歳未満と70歳以上は無料です。

ハンガリー農業博物館の営業時間は?

1年を通じて火〜日曜の10:00〜17:00です。月曜と1月1日、11月1日、12月24〜26日は休館で、3月15日、8月20日、10月23日の国の祝日は開館します。最終入場は閉館の30分前です。

アノニムス像のペンに触るのはなぜですか?

ペンに触ると文章がうまくなるという言い伝えがあり、試験前の学生に人気の習慣です。像全体は黒っぽいブロンズですが、何十年も触られてきたペンの部分だけが金色に光っています。モデルは、現存するハンガリー最古の歴史書を書いた、顔の見えない年代記作者です。

ヴァイダフニャド城の池ではスケートやボートができますか?

できます。季節で分かれていて、暖かい季節は貸しボートのあるボート池、冬は市民公園スケートリンク(英語)になります。ヨーロッパ最大級の屋外リンクで、1870年からスケートが楽しまれています。

ヴァイダフニャド城への行き方は?

地下鉄M1線でヘーシェク広場駅(Hősök tere)まで行き、市民公園の中を約5分歩きます。トロリーバス72、75、79番でも同じ停留所に行けます。城は市民公園の中にあり、英雄広場、セーチェニ温泉、ブダペスト動物園のすぐ近くです。

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